ChatGPT・Claude・Copilotの無料版と法人向けプランで、入力データの扱いはどう違うのか

公開日:2026-11-05/AnchorUp コラム

大きな違いは2つです。1つは学習の扱いで、法人向けプランは入力内容を既定では学習に使わないと各社が説明し、個人向けは製品や版によって条件が違います。 もう1つは、会社が管理できるかどうかです。

鍵のかかった書類棚と開いた私物のノート

この記事の内容は、2026年11月5日に各社の公式ページで確認したものです。プランの内容や規約は変わりやすいので、契約の前には各社のページを読み直してください。

法律上の判断について、この記事は結論を示すものではありません。

3製品の違いを一覧で見るとどうなるのか?

法人向けの欄は、3製品とも「既定では学習に使わない」です。 差が出るのは個人向けの欄です。

製品 個人向け 法人向け
ChatGPT Free、Plus、Pro:初期設定でデータ共有がオン。設定で止められる Business:業務データを既定では学習に使わない
Claude Free、Pro、Max:設定で止めない限り、学習に使うことがある Claude for Work、API:既定では学習に使わない
Copilot 個人のMicrosoftアカウント:アプリの版で説明が違う 仕事用アカウント:基盤モデルの学習に使わない

ChatGPTの無料版と法人向けはどう違うのか?

個人向けのFree、Plus、Proは初期設定でデータ共有がオンで、法人向けのBusinessやEnterpriseは既定では学習に使いません。 OpenAIの公式ヘルプData controls in ChatGPTは、個人向けについて「data sharing is enabled by default」と説明しています。

APIについては、開発者向けの説明に、2023年3月1日以降、APIに送ったデータは明示的に許可しない限り学習や改良に使わないと書かれています。APIは、自社のシステムからAIを呼び出す仕組みです。

個人向けは「Improve the model for everyone」をオフにすると、履歴を残したまま共有を止められます。ただし、評価ボタンでフィードバックを送ると、その会話全体が学習に使われることがあります。

Claudeの無料版と法人向けはどう違うのか?

個人向けは設定次第で、法人向けは規約で学習に使わないとされています。

個人向け(Free、Pro、Max)の利用規約には、アカウントの設定でオプトアウト(利用を止める手続き)をしない限り、入力などをモデルの学習に使うことがあると書かれています。設定を止めていても、次の場合は別です。

法人向けについては、商用の利用規約に、顧客の入出力で学習してはならない旨が書かれています。Anthropicの説明でも、Claude for WorkやAPIなどの商用製品の入出力は既定では学習に使わないとしています。

ただし例外があります。フィードバックやバグの報告を明示的に送った場合や、利用を許可した場合は、学習に使うことがあります。TeamやEnterpriseの管理者は、組織の設定で評価ボタンを無効にできます。

Copilotの無料版と法人向けはどう違うのか?

Copilotは、同じ名前で3つの使い方があり、どのアカウントでサインインしているかで説明が変わります。 開発者向けのGitHub Copilotは対象外です。

使い方 アカウント 公式の説明
個人のCopilot(新しいアプリ) 個人のMicrosoftアカウント 入力、応答、ファイルの内容は基盤モデルの学習に使わない
個人のCopilot(古いアプリ) 個人のMicrosoftアカウント 会話を学習に使うことがあり、利用者が止められる
Copilot Chat、Microsoft 365 Copilot 仕事用(Microsoft Entra)アカウント 入力と応答は基盤モデルの学習に使わない

個人向けの説明が分かれているのは、2026年8月18日に新しいアプリが提供され始めたためです。ページも別です。

また、「基盤モデルの学習に使わない」は「何にも使わない」という意味ではありません。Microsoftのプライバシーに関する声明には、個人向けのCopilotは、関連する広告を含むサービスの提供と改善に、入力と関連データを使うと書かれています。

仕事用アカウントでは、企業向けのデータ保護が適用され、Microsoftはデータ処理者(委託を受けて処理する立場)として扱われます。

個人向けの有料版なら会社で使ってよいのか?

料金ではなく、どの規約が適用されるかで判断します。 Claudeの場合、ProやMaxは有料ですが、Freeと同じ個人向け製品として説明されています。

線を引くのは料金ではなく、どの規約が適用されるかです。ChatGPTとClaudeの無料版も有料のPlus、Pro、Maxも個人向けの規約の側で、ChatGPT BusinessとClaude for Workは法人向けの規約の側です。

社員が自分で契約した有料プランを経費にしているだけなら、契約の相手は通常その社員です。会社に管理者の権限がなければ、誰が何を入れたかを会社から確かめられないことがあります。使ってよいAIを決める時は、社内のAI利用ルールは何を書けばいいのかの7項目もあわせて確認してください。

「学習に使わない」なら保存もされないのか?

別の話です。 学習に使わない場合でも、会話は一定期間保存されたり、管理者が見られたりします。

学習と保存は別の問いです。法人向けは既定では学習に使いませんが、Claude商用では会話が製品内に保持され、Copilot Chat(仕事用)では入力と応答が記録され、IT管理者がツールで確認できます。

対象 公式の説明
Claude個人向け 消した会話は30日以内にバックエンドから削除。改善への利用を許可すると、匿名化した形で最大5年保持することがある。ポリシー違反と判定されると入出力を最大2年保持
Claude商用(会話を保存する製品) 会話は製品内に保持され、消すと30日以内に削除
Copilot個人向け(古いアプリ) 会話の履歴は既定で18か月保存。個別に削除できる
Copilot Chat(仕事用) 入力と応答は記録され、IT管理者がツールで確認できる

契約の前に何を確認するのか?

次の5点を、公式ページと契約書で確かめます。

  1. 適用される規約: 個人向けの規約か、法人向けの規約か
  2. 学習の扱い: 既定で学習に使わないか、誰が設定を変えられるか、フィードバックは例外か
  3. 保存期間: 消したあと何日で削除されるか、組織で設定できるか
  4. 管理者の権限: アカウントの発行と停止、利用記録の確認ができるか
  5. アカウントの分離: 社員が個人のアカウントで同じ製品を使えないようにできるか

個人情報を入れる可能性があるなら、法律の面も確認します。個人情報保護委員会のQ&A(Q7-53)は、クラウドサービスの利用が第三者提供や委託に当たるかについて、事業者が個人データを取り扱うことになっているかどうかを判断の基準としています。自社の使い方に当てはめる時は、委員会の相談窓口や弁護士に確認してください。

すでに無料版に顧客の情報が入っていた場合の手順は、社員が無料のChatGPTに顧客名を入れていた時に、会社がまず確認することにまとめています。

まとめ

  1. 法人向けは、3製品とも既定では学習に使わないと説明している
  2. Claudeの個人向けは、有料でも設定で止めない限り学習に使うことがある
  3. Copilotの個人向けは、新しいアプリと古いアプリで説明が違う
  4. ChatGPTの個人向けは、初期設定でデータ共有がオンになっている
  5. 「学習に使わない」と「保存しない」は別なので、保存期間と管理者の権限も見る

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